礼文島 旅行・観光ガイド ブログ
桃岩荘・桃台猫台展望台・元地集落(メノウ浜・地蔵岩)
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桃岩トンネルを抜ける
先程は、桃岩を上から眺めましたが、今度は海岸近くまで降りて、下から眺めてみましょう。桃岩登山口を過ぎると「桃岩トンネル」があり、これを抜けると、島の反対側の「元地(もとち)」という地区に出ます。香深に比べると、平地が少ないため、集落は小さめです。
※2016年11月に「新桃岩トンネル」が開通したことにより、このレポートに記載の「桃岩トンネル」ルートは通行止めとなりました。ご旅行の際はご注意ください。
桃岩トンネルを抜けると、礼文島の険しい地形が姿を現します。この付近は、2014年の豪雨で崩落し、一時元地集落の100人あまりが孤立する事態となりました。こんな厳しい環境でも住人がいるというのがまず驚きですが、唯一の山道とトンネルに依存する状況はなかなか脆弱です。
くねくねとした道を下っていくと、「ユース前」というバス停があり、ここから道が分岐しています。
桃台猫台展望台
ユース前のバス停を左折して、分岐する道を進むと、桃台猫台展望台があります。壮大な桃岩を下から眺められる絶景スポットということで、立ち寄ってみました。
しばらく進むと、駐車場と公衆トイレがありました。ここが桃台猫台展望台です。展望台からは、桃岩だけでなく、海岸沿いにある猫岩も眺めることができます。(猫岩については後述します)
- 桃台猫台展望台に到着。
原付を置いて、小高い丘を登ると、目の前に見事な絶景が現れます。桃岩だけでなく、周辺の山々と、その先にある集落まで見渡せます。
遠くから見ると、元地集落が断崖絶壁にへばり付くように造られていることがよく分かりました。
桃台猫台展望台は、観光用にきれいに整備されており、石で造られたベンチで休憩もできます。
桃岩荘と猫岩
桃台猫台展望台の目の前の細道を、さらに奥へ進むと、「桃岩荘」に突き当たります。桃岩荘の方向には「猫岩」もあり、桃台猫台展望台からは、桃岩荘の建物と猫岩も眺めることができます。
桃岩荘とは、礼文島の名物となっているユースホステルです。1870年頃に建てられたニシン漁の番屋を改築し、1967年から営業しています。
集落から離れた僻地に建っているという立地的な特徴のほか、宿泊者の間に伝わる独特の文化が、時折メディアに取り上げられているようです。
中でも特徴的なのが、毎晩行われるという「ミーティング」と呼ばれるイベント。宿泊者で歌い踊ったり、寸劇や儀式を行ったりするなど、独特の慣習があるようです。
香深港でも盛大な見送りを目にしましたが、桃岩荘の伝統として、宿泊者の出入りがある際には、手厚い出迎えと見送りをしているそうです。
- シルエットが猫に見えるという「猫岩」。
猫岩は、猫のような形をしていることから、その名が付けられています。耳のような出っ張りと、背中が丸まっている様子が、確かに猫に似ていますね。
元地集落
さて、ここで折り返して、元地集落へ向かってみましょう。元地集落では、険しい断崖絶壁に張り付くようにして家々が並んでいます。もともと礼文島の漁村は、明治時代から行われていたニシン漁を起源としていて、良い漁場があれば、多少地形に難があっても村を形成していったのだそうです。元地集落も、漁場ありきで作られた集落だと思われます。
途中、香深に向かう大型バスとすれ違いました。
元地へ向かう海沿いの道路は、バス1台が通行すると軽自動車でも離合が難しいくらいの道幅しかありません。このような厳しい環境でも、路線バスを定期運行しているというのは凄いです。地元民向けというよりは、観光需要に支えられているのが大きいのでしょう。
海岸沿いのロックシェッドをくぐると、漁港と家々が見えてきます。
集落の入口では、トンネル工事の真っ最中でした。新桃岩トンネルと名付けられた新しいトンネルは、従来の山越えルートとは異なり、直線的に香深の集落までを繋ぐ約1.5kmの長大トンネルです。(※2016年11月に開通しました)
- 元地集落に到着。
集落は、高波への警戒からか、意外と標高の高い地点まで広がっていました。道道沿いから見える範囲以上に、集落の区域は広いようです。
通り沿いの木造家屋の中には荒廃が進んでいるものも目立ち、集落の過疎化が進行している様子も窺えました。
一方で、元地の漁港には立派な防潮堤が整備されており、生きた営みを感じます。恐らく、元地に居を構えるほとんどの世帯は、漁業で生計を立てているのではないでしょうか。
メノウ浜
元地集落には、メノウ浜と呼ばれる浜があります。メノウの原石がよく見つかるので、そう名付けられたそうです。メノウ浜付近が、道道の折り返し地点となっていて、駐車場と公衆トイレがあり、元地散策の休憩ポイントとして最適です。
リュウの店
原付を置いて散策しようと思ったところ、気になる店を発見。その名も「リュウの店」。木彫りやメノウ細工のアクセサリーを制作・販売しているようです。
- 道道はこの先で行き止まりとなる。
- 道道の終点で営業するアクセサリー店。
店主はとてもフレンドリーで、店内に入ると気さくに話しかけてくれます。もともとアイヌの民芸品を売る店だったのを、アイヌではない今の店主が引き継いだのだそうです。ちなみに、メノウ細工に使っているメノウは、島外から買い付けているとのことでした。
地蔵岩
メノウ浜から少し行った先にある高さ50メートルほどの岩が「地蔵岩」です。海に面した切り立った岩で、海から見ると手を合わせた地蔵に見えたことが名の由来とのこと。昔は近くまで行けたそうですが、現在は落石のため立入禁止になっています。
近くで見られないのが惜しいですが、遠くから見ても、ものすごい高さであることが分かります。
- 探索日
- 2015/09/20 - 22
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