御蔵島 旅行・観光ガイド ブログ

御蔵島 客船かめりあ丸

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愛らんどシャトルが欠航

いよいよ御蔵島を離れる日です。しかし、東日本と伊豆諸島には低気圧が押し寄せ、天気は大荒れ。予約していた三宅島行きのヘリコプターは、欠航が決まりました。愛らんどシャトルの欠航は、公式サイトの掲示が早く、その後村役場からのメーリングリストで、島内の各民宿に通知されます。

さて、困りました。今日は、早々に三宅島に渡り、三宅島散策をする予定だったので、予想外の足止めです。鉄砲場のご主人に「海はそんなに荒れていないから、客船は着くかも」と言われ、とりあえず、正午のかめりあ丸に希望を託すことに。

荒天の中のかめりあ丸入港

外は暴風雨で、確かにヘリコプターは厳しそうな天候。かめりあ丸は無事就航できるでしょうか。

この日船で帰る予定だった女性客2人組と港で待機。すると、大雨の中、かめりあ丸がやってきました。確かに、見たところ波は高くなく、風もおさまってきました。これは、いけるかもしれません。

かめりあ丸 御蔵島接岸
接岸を試みるかめりあ丸。

接岸を試みるかめりあ丸をみんなで応援していました。一度船首を近付けて、船首を軸に旋回させる作戦のようです。若干のうねりがあり、船は左右に大きく揺れていました。しかし、この程度なら大丈夫そうです。

接岸できたことを確認すると、鉄砲場のご主人にお礼を言って、大雨の中ダッシュで乗船口へ。

鉄砲場の皆さんとのお別れ
お世話になった鉄砲場の皆さんにお礼を言って船に向かう。
かめりあ丸 乗船 御蔵島
大雨の中、船へひた走る。

船体はまだ揺れていて、搭乗ブリッジの設営に手間取っているところでした。ほどなく「どうぞー」という声とともに、乗降が始まります。

かめりあ丸 ブリッジ
揺れる船体にブリッジが取り付けられる。

御蔵島を出港

この日、御蔵島からの乗客は少なく、船はあっという間に出港しました。岸壁には、港湾関係者と民宿スタッフが揃って見送ってくれていました。みなさん、ありがとうございました!

かめりあ丸 搭乗口

かめりあ丸 出港

御蔵島を出港する かめりあ丸
無事、かめりあ丸が出港。

御蔵島から離れる船の船尾から、御蔵島の全景をとらえることができました。ヘリコプターだと、真正面から撮影できないので、このアングルは船ならではなんですよね。もうちょっと天気が良ければ…。御蔵島の山の上には、分厚い雲が掛かっていて、ちょうど帽子を被っているようでした。

御蔵島 全景写真
船は御蔵島から離れていく。

かめりあ丸の後方デッキ

かめりあ丸の船内

そういえば、かめりあ丸は、この翌月の引退が決まっていて、恐らく今回が最初で最後の乗船となります。これはこれで貴重な経験かもしれません。早速、船内をくまなく探検。三宅島までは約50分しかないですから、結構急ぎ足で回りました。

かめりあ丸の船名プレート
翌月の引退が決まっていたかめりあ丸。これが見納め。

かめりあ丸は、1986年に就航以来、28年に渡って、伊豆諸島の足として利用されてきました。島民には「かめ」と呼ばれて親しまれています。この他に、「さる」と呼ばれている「さるびあ丸」もあり、時期によって、大島・神津島航路と、三宅島・八丈島航路を入れ替えながら運航しています。かめりあ丸の後継には「橘丸」が就航しますが、どういった愛称で呼ばれるのでしょうか。

かめりあ丸 案内所
Cデッキにある案内所。

まず、Cデッキの案内所。キップの振り替えや船内の案内を受け付けてくれる場所です。かつては売店もあったようですが、現在は、食品も含めて自販機化されています。

かめりあ丸 自販機
Cデッキの自販機コーナー。

かめりあ丸 Cデッキ

また、Cデッキの奥には、喫煙スペースがあります。喫煙スペースが仕切られていないあたり、やはり古い船なんだなという印象です。

かめりあ丸 喫煙所
奥に見えるのは、喫煙スペース。
一等船室、特二等船室
一等船室、特二等船室が並ぶ通路。
Bデッキ
Bデッキの下り階段。

二等船室は、Dデッキ・Eデッキにあり、Cデッキより上は、特二等以上の船室になります。私は、たった50分の乗船ということもあって、二等椅子席にしましたが、だいぶ閉塞感のある空間で、ここにずっと座っているのは耐えられなかったです。

かめりあ丸 イス席
ほとんど乗客がいないDデッキの椅子席。

前席との空間が広々していて、リクライニング&オットマン付きと、鉄道ならかなりランクの高い座席ですが、通常7~8時間も乗りっぱなしだと考えると、やはり横になれる和室の方が良さそうです。

ちなみに、EデッキとDデッキで、椅子席の色が違っていました。

客船 椅子席 オットマン付き
座り心地は悪くないが、1~2時間が限界だと感じた。

Dデッキの下り階段

Eデッキ 椅子席
Eデッキの椅子席は色違い。

かめりあ丸は、夜間航行するため、シャワールームや洗面所なども充実しています。ただ、全体的に古びた感じは否めません。トイレは、和式がメインでした。

男子洗面所

かめりあ丸 洗面所

かめりあ丸 男子トイレ
さすがにトイレなどの船内設備は古い。

かめりあ丸の食堂

Cデッキの後方に、軽食が食べられる食堂があります。私が行った時は、営業時間外だったようですが、数時間おきに営業されていたようです。メニューは、カレーや丼物など。もちろんアルコールやつまみ類もあり、小宴会ができそうな感じです。

かめりあ丸 Cデッキ船尾
Cデッキの船尾側には食堂がある。
かめりあ丸 食堂
食堂は、少し手狭な印象を受ける。

全体的に、カップ麺の自販機は充実しているので、何も持たずに乗船した場合も、カップ麺で食いつなぐことはできます。

かめりあ丸 カップ麺の自販機

かめりあ丸 軽食コーナー
食堂は数時間おきに営業するらしい。

三宅島に到着

御蔵島を出港してから50分後、かめりあ丸は、三宅島の錆ヶ浜港に入港しました。錆ヶ浜は、三宅島の中心集落に近い港で、私が予約していた民宿からもほど近い場所です。

かめりあ丸の船外風景
御蔵島から三宅島までは、約50分。
三宅島 錆が浜港
三宅島の錆が浜港が見えてきた。
錆が浜港 入港
船は錆が浜港に入港。

この日は、大雨で島内散策どころではありませんでしたが、とりあえず、三宅島までたどり着けて良かったです。

引き続き、三宅島のレポートへ

探索日
2014/04/27 - 30
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