礼文島 旅行・観光ガイド ブログ
香深港のレストラン・レンタルバイク・礼文島温泉うすゆきの湯
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礼文島の香深地区について
香深(かふか)は、礼文島の中心集落です。香深港は、定期船が就航する唯一の港であり、特に観光客向けの宿泊施設、商店は香深に集中しています。島内各地を結ぶバス路線も、香深がターミナルになっています。
ちなみに、礼文島が現在の一島一自治体になったのは1956年のことで、それまでは、南部の香深村と北部の船泊村に分かれていました。現在の香深集落は、かつての香深村の中心部にあたります。1992年までは、島の北端に位置する船泊(ふなどまり)港にも定期船が就航しており、フェリーは、香深行きと船泊行きに分かれていたそうです。現在、船泊港は香深港の分港となっています。
香深港フェリーターミナル
香深港のフェリーターミナルは、2015年に共用が開始されたばかりの建物で、離島の港湾設備とは思えないほど、館内はピカピカでした。館内には、お土産店のほか、コインロッカーや観光案内所まであります。
ちなみに、香深港に接岸できる船舶は、ハートランドフェリーが運航する3000トン級まで。大型客船は接岸できないため、上陸のために渡し船を使うそうです。
- 香深港フェリーターミナル。
ターミナルビル内はシンプルな作りで広々しています。観光客が押し寄せるオンシーズンでも対応できそうですね。ただ、普段は持て余す広さかもしれません。
- 乗船券売り場と定期観光バスのチケット売り場。
乗船券の売り場窓口の隣に、定期観光バスのチケット売り場があったり、同じフロアにお土産店が入居していたりします。このあたりは、観光客の利便性が考えられています。
フェリーで到着後に、宿に寄らずすぐにハイキングに出かけたい場合などには、ターミナルビル内のコインロッカーを利用すると便利だと思います。(荷物の預かりをしてもらえる宿が多いとは思いますが)
- 訪問時は1階が乗船口になっていた。
ちなみに、訪問時は、ボーディングブリッジが故障していたようで、岸壁から直接乗船・下船していました。このため、1階が乗船口となっていました。
本来は、2階に造られたボーディングブリッジ経由で乗船する形になります。
フェリーターミナルの2階は、窓が広く取られていて、港を望める展望台のような空間になっています。ここでのんびりと海を眺めるのも良いかもしれませんね。
寿司処 武ちゃん
フェリーターミナルの2階には、飲食店「寿司処 武ちゃん」があります。寿司はもちろん、丼ものから定食、カレー、ラーメンまで、あらゆるジャンルを網羅していて、食事に困ったらここに来れば間違いなさそうです。
- フェリーターミナルの2階に入居する「武ちゃん」。
「武ちゃん」の店内は学生食堂のような雰囲気。観光客のほか、香深港周辺で働く地元の人も食べに来ているようでした。
店内の一角には、寿司屋のようなカウンターがありました。「寿司処」という店名からも、寿司に対する思い入れの強さが伺えます。
私は、「元祖ほっけ蒲焼丼」を注文。昆布の上に肉厚のほっけが乗った贅沢な丼ぶりです。ほっけが肉厚でとにかく柔らかく、蒲焼きの味に昆布の磯の香りが絡み合い絶品でした。
桃岩荘の送迎
往路のフェリーで、ひときわ目を引く見送りの儀式をしていた団体が、ユースホステルの「桃岩荘」です。旅行者の間では礼文島の名物施設として知られており、独特な文化を持つユースホステルのようです。
香深港で、サイプリア宗谷の入港作業を眺めていると、「桃岩荘」と書かれた幌付きトラックが入ってきました。
- 桃岩荘の送迎車と思われる幌付きトラック。
ネットの情報によると、このトラックは「ブルーサンダー号エース」と呼ばれる桃岩荘の送迎車で、荷台には3人がけロングシートが向かい合わせで設置されています。(道交法がどうのこうのという話は、この際突っ込まないでおきます)
また、全員大声で「発車オーライ」と叫ばないと発進しないルール(?)になっており、体育会系のノリが、送迎のワンシーン取っても徹底されているようです。
- ブルーサンダー号エースというらしい。
フェリーターミナル周辺
香深港フェリーターミナルの周辺は、礼文島で最も栄えている地区になります。
ターミナルの向かいに建つ7階建ての高層ビルは、ホテル礼文の建物。香深地区には他にも高層のホテルが何軒かあります。こうした大型ホテルは、団体ツアー客の受け入れには欠かせないため、現在の礼文島の観光産業を支えているといってもいいでしょう。
ホテル礼文の左隣にあるのは「礼文おみやげセンター」。礼文島のお土産をまとめて購入できるため、帰りのフェリーに乗船する前でも、余裕を持ってお土産の品定めができます。
香深港周辺は、整備されて間もないためか、周辺の町並みも含め、整然とした美しさがあります。道路の舗装から周辺の建物に至るまで、礼文島の玄関口としての風格・清潔感が保たれており、旅行者としても非常に良い印象を受けました。
「うのず製菓」の「礼文まんじゅう」
- フェリーターミナルの向かいにある「MY PORT TOWN」。
香深港のすぐそばには「MY PORT TOWN」と名付けられた小さな商店街があります。
この並びに店を構える「うのず製菓」は、礼文島の老舗和菓子店です。うのず製菓の「礼文まんじゅう」は礼文島の名物になっています。
私は、「礼文まんじゅう」(140円)と「べこ餅」(140円)を買いました。べこ餅は、笹にお餅が乗ったお菓子。硬めでもちもちとした食感で、甘さは控えめでした。
- うのず製菓で購入した「べこ餅」。甘さは控えめ。
礼文まんじゅうは、こしあんが入った黒糖まんじゅう。素朴な味で美味しかったです。
- うのず製菓の礼文まんじゅう。散策のおやつに丁度いい。
どちらもとても美味しかったのですが、生菓子であまり日持ちしないため、自分用のおやつとして買いました。小腹を満たすのに最適でした。
礼文島のレンタルバイクで原付を借りる
島内の移動には、自動車や原付が欠かせません。バスは一日に数本しかなく、効率よく島内を回れませんし、起伏が多い地形のため、自転車での移動はきついです。
私は、香深港の斜め向かいにある「Cat★Rock」で原付を借りました。一日4,500円、500円加算で翌日まで借りっぱなしも可能です。宿泊先が香深から少し離れていたため、借りっぱなしにできるのは助かりました。
- 香深港のすぐ近くにある貸しバイク屋「Cat★Rock」。
「Cat★Rock」は、こぢんまりとした店舗。手続きは最小限で、すぐに原付を借りることができました。自転車の貸し出しもやっているようです。
ちなみに、すぐ隣にはトヨタレンタカーもあります。
今回借りた原付は前カゴが大きく、降雨時はリュックサックをまるごとポリ袋に入れて詰め込めたので、とても助かりました。
礼文町町民活動総合センター(ピスカ21)
メインストリート沿いに建つピンク色の建物は、礼文町町民活動総合センター(ピスカ21)。ホールや研修施設を備える公共施設で、調理室や工芸室もあるそうです。
このピスカ21に限らず、この通り一帯は公共施設が立ち並び、町並みがきれいに整備されています。
礼文島温泉 うすゆきの湯
「礼文島温泉 うすゆきの湯」は、2009年にオープンした源泉かけ流し温泉施設(日帰り温泉)。神経痛や関節痛、疲労回復、慢性皮膚病などに効果があるとされています。入浴料が600円と手頃なことから、地元住民だけでなく、観光客にも人気の施設です。
館内は、明るく清潔感があり、広々とした休憩スペースからは、利尻島の利尻富士を望むこともできます。
600円で入れる銭湯だと思えば、館内施設の充実ぶりに驚きます。とても居心地がよく、宿の夕食の時間まで、ゆったりとした時間を過ごすことができました。
香深の街並み
全体的に感じるのは、香深地区の建物が総じて新しいこと。理由は不明ですが、2000年以降に改築・建造された施設が多いように感じます。1997年に稚内空港に羽田便が就航したため、関東圏から観光客が来やすくなり、観光開発が活性化したのかもしれません。また、2012年に公開された映画「北のカナリアたち」の舞台になったことでも話題になりました。
フェリーターミナルの隣には漁港があり、こちらは若干雰囲気が変わってきます。漁港に面した場所には、地元の方向けのスーパーマーケットやリーズナブルな飲食店があります。観光客も訪れますが、こちらのメインターゲットは地元民でしょうか。
香深の中心部から少し離れると、昔ながらの木造家屋が増えていきます。
あちこちに小さな漁港のような係留施設が見られ、その付近には番屋(漁師が作業や寝泊まりをする施設)と思われる木造の小屋が建っています。
ちなみに、香深港は、海を挟んだ利尻島の利尻富士がよく見える絶景スポットでもあります。残念ながら、滞在中は、利尻富士が雲から顔を出してくれませんでしたが、雲さえなければ、夕日に照らされた利尻富士が拝める絶好のスポットだと思いました。
- 探索日
- 2015/09/20 - 22
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