野崎島 旅行・観光ガイド ブログ
軍艦瀬・野崎火山火口跡(北崎展望所)
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北崎展望所(軍艦瀬)へ向かう
野崎集落を離れ、北の方へ歩くと、一面の草原地帯が広がります。通称「サバンナ」と呼ばれているエリアで、鹿が伸びた草を食べるため、芝生のような状態が保たれているそうです。
サバンナの北端に向かうと見えてくるのが、「北崎展望所」です。崖下に広がる湾を一望できる野崎島随一の展望台です。野崎集落からここまで、徒歩で8分ほど掛かります(島内ガイドツアーのコースに含まれています)。
この湾は、「野崎火山火口跡」とも呼ばれ、噴火口の跡であるといわれています。打ち付ける波の影響で、見事な崖(海食崖)が形成されています。
野崎島は、五島列島の他の島と同様、土地が隆起したことで形成された島ですが、東部の台地は、「小値賀単成火山帯」の活動によるものだとみられているそうです。その証拠として、東部だけが火山性の玄武岩で構成されていることが分かっています。
なお、海食により形成されたノコギリの歯のような岬が、軍艦に見えることから、別名「軍艦瀬」とも呼ばれています。また、その形状から、「ゴジラの背中」とも紹介されます。
崖下へ滑り落ちるような地形となっていて、草木が垂直に張り付いている様子は、なかなかスリルがあります。崖との切れ目が曖昧で、柵も設置されていないため、間違って落ちないように注意が必要です。
平岳方面へ向かう
軍艦瀬の西側にある坂道を登っていきます。この先、道は王位石方面へ続いています。
辛うじて残る芝生の部分を飛び石のように渡りながら、急な斜面を登っていきます。周りの地面は、鹿の食害により、すっかり禿げ上がってしまい、降雨時の土砂で流されてしまったようです。
坂の上からは、野崎集落が望めます。登山道と並行して並ぶ電柱は、宇久島からの電力供給に使われる送電線だと思われます。
高い樹木が少ないため、出発地点の野崎集落からたどった道が一望できます。北崎展望所までは、比較的なだらかな地形であることが分かります。
坂を登り切った地点に鳥居がありました。草に囲まれていて、あまり人が立ち入っている様子はありません。
草をかき分けて中の様子を見てみると、石が人為的に積み上げられているだけで、神社の社のようなものはありませんでした。何かが祀られていたのでしょうか。
鳥居を過ぎると、山道に入ります。木々の切れ間からは、美しい海岸線を望むことができます。海岸へ下る道が無いのが惜しいところです。
道はこの先、王位石がある沖ノ神島神社へと続いています。
- 探索日
- 2015/05/01 - 02
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