野崎島 旅行・観光ガイド ブログ
野崎島へのアクセス 町営船はまゆう
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野崎島とは
野崎島は、長崎県小値賀町に属する島で、五島列島の北、小値賀島の東約2kmに位置しています。周囲19.24km、面積は7.36平方kmで、南北に細長い形をしています。
- 小値賀島から見た野崎島。
旧石器時代から人が居住していたとされ、1950年代には、650人を超える島民が暮らしていましたが、その後人口が減少し、現在は実質的に無人島となっています(国勢調査上は、1名の居住者がいる)。
野崎島は、隣接する小値賀島(人口約2,400人)の属島となっていて、文化的にも経済的にも結びつきが非常に強いです。野崎島への定期航路は、小値賀島からの町営船のみとなっています。
野崎島には、文化的に貴重な遺跡が数多くあり、その一部は、世界遺産候補となっています。このため、近年では観光客が絶えず、小値賀町の観光協会(おぢかアイランドツーリズム)によって、いくつかのガイドツアーが企画されています。
野崎島へのアクセス
前述の通り、野崎島へ渡るには、小値賀島を発着する町営船「はまゆう」を利用する必要があります。「はまゆう」は、小値賀港(笛吹港)の離島待合所から乗船します。
- 野崎島方面の船が発着する離島待合所。
「はまゆう」の出港時刻は、7:25と14:30の2便のみ(訪問当時)。このため、昼の便で渡った場合は、野崎島で宿泊し、翌日の便で帰ることになります。
なお、野崎島へ渡る際には、事前連絡が必須となっています。野崎島は無人島なので、来島客がいる場合は、観光協会の担当者も管理目的で上陸する必要があるためです。また、料金は、船の運賃550円(片道)だけでなく、島唯一の休憩施設である「自然学塾村」の利用料金も一緒に支払います。ただし、ガイドツアーを申し込んでいる場合は、ツアー料金に含まれています。
小値賀島~野崎島は、約30分。「はまゆう」は、小値賀島の周囲の離島を結ぶ島民の足であり、途中、六島に寄港します。
はまゆうに乗船
「はまゆう」は小さな船ですが、広い荷物置き場と、横になるスペースも確保されています。後方のデッキに出て、風に当たりながら景色を眺めることもできます。
船内には、名札のようなものがあり、名前の上に赤と青の印が付いていました。これは、大島に住む高校生までの子どもたちの名前だそうで、小値賀に来ているかどうか(小値賀にいる場合は赤くする)を分かるようにするためのものだそうです。
「はまゆう」は、野崎島の北側を周り、最初の寄港地である六島に向かいます。
王位石がある沖ノ神島神社は、野崎島の北端に位置していて、小値賀島の地ノ神島神社と海を隔てて対になっています。沖ノ神島神社を下った海岸には鳥居があり、「はまゆう」からもその姿を確認することができます。
六島は、周囲1kmの小さな島で、人口は実質3人ほどしかいないそうです。私が乗船した便では、乗降客はいませんでした。
- はまゆうは、途中「六島」に寄港する。
- 六島を出港し、野崎島へ向かう。
六島を出港した「はまゆう」は、野崎島の東側を進み、中央部にある野崎港に向かいます。
野崎島に接近
海から野崎島を見ると、険しい地形であることがよく分かります。平坦な小値賀島とは対照的で、北東部は玄武岩質溶岩の噴火によってできたといわれています。ちなみに、五島列島は、常緑樹が多く、紅葉は少ないそうです。
野崎島は、中央部がくびれた形状をしていて、南北にはそれぞれ大きな山がそびえています。かつて中心集落があったのは、中央部の比較的平らな部分でした。“くびれ”の東側に野崎、西側に野首という集落があり、それぞれ野崎港、野首港という港が整備されています。
ちなみに、チャーター船であれば、小値賀島を経由しなくても野崎島に来ることができるそうで、一例として、隣の中通島からチャーター船で野崎島に渡るツアー(個人が運営)があるようです。そうしたツアーは、海上タクシーの扱いとなるため、法的には問題がないそうです。ただ、小値賀町の観光協会に話を通していないケースが多く、負担が原則となっている、「自然学塾村」の利用料金も支払っていないそうです。観光協会の担当者は、「最近は連絡くらいはくれるようになったが、今後は趣旨を理解してもらい、費用負担を求めていく」と話していました。
島の中央部が見えてきました。南北の山が途切れていて、凹んだような地形になっているのが分かります。
- 探索日
- 2015/05/01 - 02
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