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野崎島廃墟ツアー 教員宿舎跡
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野崎島唯一のコンクリート建築
野崎集落から野首集落に向かう途中に、コンクリート平屋建ての建物があります。ここは、野崎小中学校の教員住宅跡です。
建物の向かいには、水田の跡と思われる湿地帯があり、ここで鹿の姿をよく目にします。
野崎小中学校は、最盛期14名の教職員がいたそうで、彼らの住居として町が用意したのが、この宿舎でした。島内唯一のコンクリート建築であり、現在の状態をみても、なかなか丈夫そうな建物です。
ちなみに、この建物は完全な廃墟ではなく、今でも大学の研究者などが季節限定で宿泊拠点として利用しているそうです。利用されているのは、手前の建物の向かって左端の部屋のようです。
建物の裏側に回ってみると、窓ガラスは割れているものの、建物の外観はしっかり残っていて、リフォームすればまだ使えそうな様子でした。
敷地の西側には、基礎だけが残された建物跡がありました。何があったのかは不明ですが、位置的には、水道かガスの施設か、倉庫だったと思われます。
中に入ってみます。壁や天井は無事ですが、床が木造のためか、多くの床が抜け落ちていました。
居間と思われる部屋は、畳敷きの床が抜けていて、床下から草が生えていました。鹿やイノシシの侵入も、部屋が荒れている要因の一つだと思われます。
椅子や布団がそのまま放置されているのは、備え付けだったからでしょうか。宿舎としては、それなりの広さがあり、住居だけでいえば、とても恵まれた環境だったのではと思います。
台所の洗剤や食器、調理道具などが置きっぱなしになっていました。当時の生活の様子が感じられます。洗面所やトイレもあり、トイレの清掃用具などはそのままでした。
廊下の奥の方に、タイル敷きの浴室がありました。離島といえども、普通の生活水準が保たれていた様子が窺えます。
全体的に、建物はまだ使えそうな部分が多く、このまま廃墟として放置しておくのはもったいない様子でした。観光向けにぜひ活用してもらいたいものです。
- 探索日
- 2015/05/01 - 02
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