青ヶ島 旅行・観光ガイド ブログ
青ヶ島 大凸部・尾山展望公園・上手回り都道
このレポートの別ページへ
“ありの木ならでは”の高品質な写真素材を販売中!詳しくはこちら
大凸部(オオトンブ)
大凸部は、青ヶ島の最高地点。標高423メートルの展望台から池之沢を望めます。位置的には、二重カルデラの外輪山の頂上になります。
- NTTの前の坂道を上っていく。
民宿中里から展望台まで、徒歩30分弱でした。「遊歩道」を名乗っていますが、普通の山道なので、夏場は虫対策が必須です。
あいにくこの日は島全体に雲が掛かっていて、せっかくの眺めも霧に覆われてしまいました。また、写真では伝わりませんが、展望台エリアは、カナブンとトンボの縄張のようで、絶え間なくブンブン虫が飛び回っていて落ち着きませんでした。
夏場はあまりお薦めできないかもしれません。
向沢取水場と尾山展望公園
離島にありがちな悩みとして、水源の問題があります。川も湖もない離島では、しばしば水が不足します。ここ青ヶ島も例外ではなく、かつては各家庭で雨水を溜めていたそうです。
青ヶ島の水問題を解決したのが、昭和54年に開業した「向沢取水場」。山肌をコンクリートで固め、雨を貯水池に溜めます。
- 向沢取水場の入口。
- 向沢取水場は雨水を集めるための施設。
かつては“ボウフラが湧いた水も飲んでいた”と言われるほどの過酷さだったそうですが、この水道施設のお陰で、安定的に水が供給されるようになったようです。
ちなみに、向沢取水場の頂上には、ドコモの電波塔があります。
- 尾山展望公園は霧に包まれていた。
尾山展望公園は、標高400メートルの展望台です。
向沢取水場の手前から分岐する道を登っていきます。大凸部とは違い、舗装路を登っていくだけなので、行きやすさという意味ではこっちの方がお薦めかも。
頂上は、円形の凝った造りになっていて、虫もあまり飛んでいません(笑)。集落・池之沢どちらも眺められます。
ただ、相変わらず池之沢は霧に覆われていました。
上手回りルート
上手回りルートは、カルデラの外輪山の外側に沿って続く都道。集落と三宝港を結ぶ最短ルートですが、残念ながら現在は通行止めです。
現在、三宝港から集落へ向かうには、青宝トンネルを通って一度池之沢のカルデラの中に入り、流し坂を登って外輪山の上に出て、東側から集落にアクセスする経路を通ります。遠回りですが、これが唯一のルートです。
2001年に発生した群発地震の影響で、上手回り都道の数ヶ所が崩壊したそうです。最も大規模な崩壊は、三宝港から見上げたところの崖崩れですが、それ以外にもちょこちょこと崩れた模様。崩壊から既に10年以上が経過していますが、断崖絶壁の地形的な難しさと火山性のもろい地質ゆえ、工事は難航しているようです。
とりあえず、集落側から行けるところまで行ってみることに。
この日の天気は曇り。上手回り都道は標高が高く、霧が掛かりやすいようです。いつの間にか視界は真っ白。
かなり高いところを通っている道路で、崖下を見下ろしても海岸が見えません。くねくねと同じような景色が続いていきます。
ふと、後ろからトラックが走ってきて、私を追い抜いていきました。この道路は通り抜けできないはずですが…、工事車両でしょうか。
- 海岸線が見えない程の落差がある。
- 斜面がきれいに補強されている。
40分くらい歩いたところで、「崩壊現場」を示す看板がありました。ただ、ぱっと見崩れている感じではありません。
- 都道崩壊現場に到着。
よく見ると、向かいの突端部分が真新しいコンクリートで固められています。大規模な崩落を復旧した跡でしょうか。
- 大規模な補修工事の跡が見える。
周囲には、落石が散らばっていて、落石の衝撃か路面もひび割れていました。修復しても、後を追うように崩れてくるのが青ヶ島の宿命。復旧工事はまだ掛かりそうですね。
- 探索日
- 2011/08/07 - 10
- このレポートの目次