青ヶ島 旅行・観光ガイド ブログ

ビジネス宿中里・塩工場・青ヶ島レイヴ

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青ヶ島の地図

ビジネス宿中里

今回宿泊したのは、「ビジネス宿中里」さん。島内最大規模の民宿です。

ビジネス宿中里の客室
エアコン付きで清潔感のある部屋。

改装して間もないのか、客室はピカピカ。ウォシュレット、全自動洗濯機など設備面も充実しています。

風呂場は共同で、2人分のシャワーと1人用の浴槽が一つ。24時間いつでも使って良いそうです。私が宿泊した時期は、ちょうど客が少なくて、風呂は貸し切り状態でした。

青ヶ島のケーブルテレビチャンネル
島内チャンネルで港とヘリポートのライブ映像が見られる。

客室には真新しいテレビもあります。余談ですが、青ヶ島では、専用の村内放送チャンネル(11ch)があり、ヘリポートと三宝港の様子が24時間生中継されています。ヘリコプターや船が欠航すれば、生活物資や郵便物が入って来なくなり、島民の生活にも影響が出てきます。交通機関は島民の一大関心事なのです。

また、画面下には役場からのお知らせがテロップで表示されます。イベントや行事についての情報も流れるので、島民の伝言板として結構活用されているようです。

ビジネス宿中里の食堂風景
民宿中里の食堂。
民宿中里の夕食
夕食は毎晩豪華。

青ヶ島には飲食店が全く無いため、民宿が3食面倒をみてくれます。必要に応じてお弁当も作ってもらえます。

島鮨
辛子だれに漬けたお手製の島寿司は、ほんのり赤い。

中里の夕食は、新鮮な魚介を使ったお刺身や島の郷土料理、そしてなぜか肉料理も付いた豪華フルコースです。食べ切れないくらいのボリューム。例えば、島寿司一人前15貫に、さらにおかずが付きます。

鰹の刺身
新鮮な魚介が多い。
手作りコンニャクとトビウオの酢漬け
島独特の料理が楽しめる。

中里を取り仕切っているのは、順子さんという女将さん。お料理の腕は島でも評判で、魚を捌く技術も凄いんだとか。お手製の「島だれ」は、都心のアンテナショップでも販売しているそうです。

中里は、一泊9,000円と青ヶ島の中では比較的高い価格帯ではありますが、宿の設備や豪華なお料理を考えると、むしろお得感さえ感じるほどでした。

ちなみに、中里のご主人と「あおがしま屋」のご主人は兄弟らしく、民宿が満室になった時には、お互い紹介し合っているんだとか。

ひんぎゃの製塩所

「ひんぎゃ」とは、島の言葉で「蒸気の噴気孔」という意味。青ヶ島は島全体が活火山であり、島内の至るところから地熱が噴き出しています。このひんぎゃを使って、海水から塩を製造する工場が、池之沢にあります。

青ヶ島レイヴ(後述)で知り合った女性2人組に車を出していただき、池之沢へ。

丸山の斜面
地熱が噴き出るポイントを「ひんぎゃ」と呼ぶ。

池之沢の丸山の麓には、地熱が集中して噴出しているエリアがあり、そこに地熱サウナと塩工場が隣り合って並んでいます。

また、地熱を使った調理釜が5つ並んでいて、誰でも自由に使えます。持参した食材をセットして、コックをひねり、20~30分待つだけ。料金は掛かりません。

池之沢の製塩工場
「ひんぎゃの塩」を作っている製塩工場。

塩工場の中はとにかく暑くて、玄関に入っただけでムッとした熱気。すでに30度を超えていました。そして、海水を蒸発させる高温室は、まるでサウナのようでした。

塩工場の高温室
サウナ状態の部屋で海水の水分を飛ばす。

地熱の温度は一定ではないので、都度具合をみて調整が必要とのこと。大変なお仕事です。

塩工場の乾燥室
乾燥室で水気を飛ばして完成。

塩工場の後は、地熱を利用した「ふれあいサウナ」へ。入浴料は、貸しタオルが大小付いて300円。受付を済ませたのが18時頃でしたが、先客はなく、貸し切り状態でした。

サウナに入る以前に、浴室内がとにかく熱い。青いマットが敷いてあるものの、蒸気の熱が伝わってくるのか、そのままでは歩けない熱さです。また、蛇口をひねってもお湯しか出てこないため、慣れるまでは苦労しました。ちなみに、浴槽に溜まっているお湯もかなり熱かったので、入ることができませんでした。

青ヶ島 ふれあいサウナ
地熱を使った「ふれあいサウナ」。

サウナの中は、天然の蒸気が充満しており、いわゆるミストサウナ状態。敷き板には足を付けていられないほどで、受付でもらう貸しタオルを敷いて耐え凌ぐしかありません。個人的には、30秒が限界、1分耐えられたら偉い、という感じでした。

青ヶ島レイヴ

青ヶ島の集落を散策していた時、墓刈りの作業を終えた若者と話す機会があり、そこで「青ヶ島レイヴ」というイベントに誘われました。

会場は池之沢で、彼ら曰く、音楽を聴きながら飲み食いするイベントだということでした。私自身、その手のイベントに参加するタイプではありませんが、ここは青ヶ島。何か不思議な空気を感じて、行ってみることに。

青ヶ島レイヴの食事風景
各自が持ち寄った料理とバーベキューが並ぶ。

「青ヶ島レイブ」は、青ヶ島の若者が主体となって企画・運営したイベントだそうで、青ヶ島では初の試み。元々は、八丈島で同様のイベントがあり、そのスタッフに協力を仰ぐ形で実現したようです。「上手くいけば、毎年やりたい」とのこと。

一方で、墓刈りと同日開催となったことに、年配の方からは困惑の声も上がっているようでした。そもそも、墓刈りとは、無縁仏の多い青ヶ島で、墓地の草刈りを島民総出でやる行事。草を刈るだけでなく、終わった後はその流れで飲み会となるのが恒例です。行事があれば、老若男女問わず「とりあえず参加する」のが島の付き合いというもの。年配の方々の「日が重ならなければ行くのに」という声は、ちょっと温かくて微笑ましくもあります。

青ヶ島レイヴの会場全景
暗くなり、人が集まり始める。

まだ明るい18時頃行ってみると、そんなに人は集まっていない様子でした。会場は、今年新築したという「池之沢自動車修理工場」の倉庫。アウトドア用の机が並び、バーベキューの用意もあります。なんか音楽イベントというより、町内会の野外パーティーのようなアットホームな雰囲気です。

日が落ちて暗くなると、徐々に人が集まってきました。どうやら、墓刈りの続きで、こちらに人が流れ込んできた様子。

談笑する島民の皆さん
島民の輪の中に入れてもらった。

完全に部外者の私も、島民の輪に入れてもらって談笑。牛祭りの時期に合わせて島に帰省しに来た若者と、八丈島から呼ばれたDJのスタッフなど、日常の青ヶ島とはちょっと違った面々です。

八丈島で高校の先生をしているというDJの方や、元「もんじガール」で、家族が八丈島で民宿をしているという方も。生まれや経歴は様々ですが、この青ヶ島という場所で、時間を共にしているという偶然が、何とも不思議な感じです。

青ヶ島レイヴの機材
本格的な照明と映像設備が並ぶ。

最終的に40人弱くらい集まったでしょうか。私は22時頃退散しましたが、会は深夜0時まで続いたようです。楽しい一夜でした。

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探索日
2011/08/07 - 10
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