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国道駅(鶴見線) 廃墟のようなガード下
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徒歩で国道駅に向かう
総持寺跨線橋を渡った後、鶴見線の高架に沿って歩きます。
鶴見線の高架下には住居や倉庫が造られていて、独特の景観となっています。鶴見臨港鉄道が私鉄だったため、利益を上げるために、高架下の土地を運用していたのだと思われます。騒音が気になりそうですが、大丈夫なのでしょうか。
よく見ると、既に生活感が無い住宅もあり、一部は廃屋になっているのかもしれません。
国道駅
鶴見線の高架沿いを進んでいくと、第一京浜にぶつかります。通りの向かいに見える高架下の入口が国道駅です。駅名通り、第一京浜(国道15号線)と鶴見線が交差する場所となっています。早速、横断歩道を渡って駅に入ってみましょう。
国道駅は、鶴見駅を発ってからわずか1分程度で着く、最初の停車駅。近くにはバス停があるほか、京急の花月園前駅もあるため、あえて国道駅を選んで利用する人は少数かもしれません。
駅入口の右側外壁には、戦時下にアメリカ軍から空襲を受けた際の銃弾痕が残っています。まさか現役のJRの駅で銃痕が見られるとは…。窓ガラスもバリバリに割れていますが、戦争との関連は不明。駅に入る前からいきなり凄いです。
- 戦時中の銃弾の跡が残る壁面。
国道駅は、鶴見線の高架下をそのまま利用した駅。なんと、1930年の開業時からほとんど改装されておらず、80年以上ずっとこの状態のまま営業されています。
アーチ状に造形されたアールデコ調の梁も、開業当時のまま。開業は昭和初期なので、当時としてはかなりお洒落なデザインだったのではないでしょうか。
駅構内は、時間が止まってしまったかのような異様な雰囲気。ドラマのロケ地としても度々使われるそうです。
- 国道駅の券売機。
無人駅ですが、Suicaチャージも可能な自動券売機が1台設置されています。改札には、簡易Suica改札機がありました。かつては有人駅だったため、駅員室と思われる扉もあります。
一応トイレもありますが、男女共同な上、清掃が行き届いて無いのか使用を躊躇う衛生状態でした。
- 国道駅のトイレは古く、使用を躊躇うほど汚かった。
国道駅には、高架下を利用して店舗や住居が入居していますが、これらも開業当時からのもの。鶴見臨港鉄道は、高架建設の際に、意図的に賃貸物件と一体的に開発していたそうです。駅ビルや駅直結マンションの先駆けですね。
改札を出たところにある「やきとり 国道下」など、一部の店舗は明かりが点いていて、営業しているようでした。
住居については、真っ暗で生活臭を感じない家が多いのですが、勝手口のそばに自転車が駐まっていたりするので、住人は居るようです。駅直結というか、駅の中に住んでるようなものなので、かなり便利なのではと思います。
構内には照明が点いているものの、日中でも暗く、独特の雰囲気もあって、初めて訪れるとかなり怖いです。しかし、地元住民の抜け道となっているようで、意外にも、高架下を行き交う人が多かったです。
ちなみに、反対側の出口は、生麦魚河岸通りに通じています。生麦魚河岸通りは、約250メートルに渡って鮮魚店が建ち並ぶ商店街のような場所で、一般人でも新鮮な高級魚が気軽に購入できます。
また、ここは鶴見川がすぐ近くにあり、一区画先に行くと、すぐに堤防となります。
国道駅のホーム
それでは、国道駅のホームへ上がってみます。
無人の改札を抜けると、すぐに階段があります。階段は途中で分岐し、鶴見方面は右へ、浜川崎方面は直進します。鶴見方面のホームへは、ごついコンクリート橋を渡っていきます。
- 階段を登っていく。
全体的に通路は狭く、行き違うのも窮屈なほどです。ラッシュ時を除いては、さほど混雑しないのでしょう。
開業当時の趣きを残す駅舎とは対照的で、ホームは近代的に改修されているようです。
ホームは全体的にカーブしています。また、屋根が一部しかなく、大部分が雨ざらしとなっています。
今回は、国道駅から浜川崎方面の列車に乗りました。
- 探索日
- 2014/03/08
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