只見線で訪ねる奥会津 旅行・観光ガイド ブログ
田子倉駅(秘境駅)で下車・田子倉ダム・田子倉湖
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田子倉ダムと田子倉湖
田子倉湖と田子倉ダムは、只見川最大規模。隣の山と肩を並べる高さ145メートルの巨大なダムは、日本有数の規模を誇ります。
今回は、只見駅からタクシーを利用し、田子倉ダムの天端へ向かいました。
田子倉ダムはもともと電源開発が運用している発電用のダムなので、麓には変電設備を備えた大規模な「田子倉発電所」の施設が広がります。40万kWという発電出力は、水力発電所としては国内屈指の規模。ここで生み出された電力は、東北地方だけでなく、首都圏にも送られています。
国道252号線のヘアピンカーブの坂を登り切ると、田子倉ダムの天端に到着です。天端からは、田子倉発電所はもちろん、只見の山々を一望できます。
なお、国道252号線は、この先、山岳地帯に入るため、積雪のある冬季期間中(11月~5月頃)は、田子倉~大白川の区間で通行止めとなります。この日は、まだ除雪作業中だったらしく、通行止めの看板が出ていました。
このような状況下だと、只見~小出方面の行き来には、JR只見線を使うほかありません。
ダムの天端からは、田子倉湖の絶景を望むこともできます。総貯水量で国内3位を誇る巨大なダム湖です。この日はまだ5月で山に積雪があり、雪混じりの美しい風景を堪能できました。
田子倉湖では、遊覧船やボートなどで湖を周遊できるほか、売店やレストランなどの施設もあるようです。(休業している場合もあるので、事前に確認ください)
田子倉駅
※2014.09.10追記 田子倉駅は、2011年7月の新潟・福島豪雨の被災により営業休止後、再開することなく廃止となりました。本レポートの内容は、被災2ヶ月前のものです。ご了承ください。
田子倉駅は、周囲に民家が全く無い秘境駅です。冬になると全列車が通過します。
この日はまだ国道252号線が除雪中だったため、駅周辺を含む国道の峠越え区間は、全面通行止めでした。したがって、車でこの駅に到達することはできませんし、この駅で下車した場合、次の列車を待つか、徒歩で下山するしか脱出方法がありません。
今回は、列車の停車時間中にホームを撮影しました。コンクリートと鉄骨で造られた無機質な駅で、さほど古びた感じもなく、秘境駅とは思えない雰囲気です。何も知らない人なら、ぶらり途中下車してしまいそうな感じさえします。
しかし、今ここで下車すれば、次に小出行きの列車が来るのは、3時間半後の20時(しかもそれが終電)。駅周辺に民家や商店は無く、国道が不通なので助けも呼べないという、これぞまさに秘境駅です。
ちなみに、田子倉駅の近くには、田子倉無料休憩所があり、無人ながら暖を取る小屋が用意されています。列車からも見える位置にあったため、撮影できましたが、窓が板張りされていて、中の様子を窺うことはできませんでした。(そもそも、車でのアクセスが閉ざされているので、施錠されてたりしないのかな…?)
田子倉駅を出ると、長いトンネルを通過して、険しい峠区間を走り抜けます。途中、列車は、雪で閉ざされた国道に沿って走行します。5月だというのに、すごい積雪です。
小出に向かう
田子倉を過ぎると、いよいよ新潟県。峠を越えると、風景も変わっていきます。
新潟県に入って、最初の駅が大白川駅です。この駅は、無人駅ながら規模が大きく、列車の行き違いが可能です。
上り列車を待っての発車となります。
- 大白川駅のホーム。
新潟県に入ると、只見線は破間川(あぶるまがわ)に沿って走ります。岩場や浅瀬が目立ち、水量が豊かな只見川とはちょっと違った雰囲気です。
大白川を出ると、車窓には人家が目に付くようになります。
柿ノ木駅を出ると、いよいよ魚沼市の市街地に入ります。大白川~小出は約40分ほど。長かった只見線の旅もそろそろ終わりです。
- 夕暮れの田園地帯を横切る。
小出駅に到着すると、もう辺りは夕暮れでした。ここでしばらく時間を潰して、2駅隣の浦佐駅から上越新幹線で東京へ帰りました。
- 探索日
- 2011/05/04 - 05
このレポートには、さば柄氏 ・ nokinoshi氏 からご提供いただいた写真が含まれています。
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