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新島 若郷

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平成新島トンネル

若郷は、新島の北部に位置する集落です。式根島を除くと、新島の集落は、本村と若郷の2つだけです。

かつては、若郷村という単独の村だったそうですが、現在は、本村と若郷を合わせて新島村となっています。

しかし、行政上一つになった現在も、本村と若郷は、島内最高峰の宮塚山に隔てられ、物理的にも文化的にも異なる集落であることに変わりありません。

新島村ふれあいバス
本村と若郷を結ぶ、無料の村営バス。

本村と若郷を結ぶ交通機関は、村営の「新島村ふれあいバス」のみです。

一日3往復と不便ではありますが、運賃はなんと無料で、約30分かけて、本村地区から若郷地区までを結んでいます。

若郷方面旧ルート
山の中腹に見えるのが、若郷に抜ける旧ルート。

若郷に向かうにつれて、壁のような山々が目の前に迫ってきます。

本村~若郷に抜けるには、平成16年に開通した「平成新島トンネル」を通る必要があります。平成新島トンネルの全長は2.8kmで、これは、離島のトンネルでは国内最長だそうです。

なお、平成新島トンネルは、歩行者・自転車の通行が禁止されている点に注意が必要です。

新島トンネルに続く道路

かつては、宮塚山の山腹に作られた新島トンネルが若郷への唯一のルートでした。さらにその前は、トンネルすらも無く、細い山道を通って、宮塚山を迂回していました。

ところが、平成12年に発生した新島近海地震により、旧道の道路は崩壊し、一切の通行ができなくなったそうです。震災後、恒久対策として造られたのが、この平成新島トンネルでした。

平成新島トンネルの入口

平成新島トンネルの内部

トンネルは、宮塚山を南北に貫き、あっという間に島の北部に抜けることができます。

ただ一方で、自転車での通行が禁止されているのは、観光客にとっては不便かもしれません。

若郷の街並み

若郷は、崖に囲まれた小さな集落です。人口は300人程度で、小さな漁港があるのみとなっています。

若郷の町並 都道211号沿い

若郷の町並 裏通り

本村とは雰囲気が異なり、観光客向けの商店はありません。当時、連休の中日でしたが、あまり集落を歩く人の姿は見かけませんでした。

若郷 外壁がコーガ石の住居

特徴的なのは、やはりコーガ石を使った住居です。外壁まるごとコーガ石の家もあり、独特の雰囲気を醸し出しています。

若郷会館(旧若郷小学校)
背後に絶壁がそびえる旧若郷小学校

旧若郷小学校は、若郷会館としてリフォームされ、地域の交流の場になっていました。

それにしても、背後の断崖絶壁が凄まじいです。

ファミリーマート ダイエイ

昼食は、若郷唯一の商店「ファミリーマート ダイエイ」で購入。ダイエイさんは、自家製のお弁当も販売していて、店内で注文すれば、その場で調理してくれます。

私は、天丼を注文しました。

ダイエイの天丼弁当

若郷前浜海岸

若郷前浜海岸は、若郷集落の目の前に広がる海岸です。

白砂が多い新島では珍しく、玄武岩質の黒い砂浜です。案の定、観光客は皆無でした。

若郷前浜海岸
若郷の海岸。観光客の姿はない。

若郷の海岸を歩いていると、消波ブロックの製造現場がありました。

海辺には、できたての消波ブロックが並びます。

消波ブロックの製造現場

テトラポット置き場
できたての消波ブロックが並ぶ海岸。

若郷漁港(渡浮根港)は、新島では唯一、天然の湾に囲まれた港です。このため、波は穏やか。海が荒れた際は、東海汽船も発着に利用します。

若郷漁港(渡浮根港)
海が荒れた時には東海汽船も発着に利用する若郷漁港。

若郷渡浮根展望台

若郷を一望できるスポットが、渡浮根展望台です。

展望台に続く細道

展望台までは、集落から少々回り道が必要ですが、利島までが一望できる景色は必見です。

ここから見ると、若郷が絶壁に囲まれた集落であることがよく分かります。

若郷渡浮根展望台
若郷の集落と遠く利島までが一望できる展望台。
若郷の全景
絶壁に囲まれたわずかな土地に集落がある。

若郷の集落と断崖

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探索日
2012/09/15 - 16

このレポートには、さば柄氏 ・ nokinoshi氏 からご提供いただいた写真が含まれています。

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