大槌町ボランティア

大槌町ボランティア

津波に襲われた大槌町
未だに更地が広がる大槌町の市街地。

昨年末、会社のCSR活動の一環で気仙沼に行ってきましたが、先日その第二回目として、遠野にあるボランティア支援施設「遠野まごころネット」を訪問しました。

金曜の会社帰りに夜行バスで車中泊という、なかなかの強行スケジュールでしたが、現地スタッフの皆さんのお陰で、大変有意義な時間を過ごせました。

遠野まごころネットの宿泊施設
遠野まごころネットの活動拠点。

「遠野まごころネット」は、遠野駅近くに拠点を置くボランティア支援団体で、ボランティア求人の斡旋や、宿泊施設の提供などを行っています。ボランティアはここに滞在し、毎日求人に応じて各地に振り分けられます。

宿泊施設の洗面所
洗濯機や温水洗面台が完備されている。

宿泊施設は、プレハブを繋ぎ合わせた簡易的な建物で、男女それぞれ大部屋が用意されています。洗面台はありますが、風呂は無く、有料のコインシャワーを利用するか、外部の銭湯へ行くことになります。

朝は6時起床・ラジオ体操、夕方は施設の掃除、夜は10時就寝と、規則正しい生活が徹底されていて、二日も居れば真人間になれそうです。

車窓から見る大槌町
復旧が進まない市街地が眼前に広がる。

さて、今回ボランティアとして派遣されたのは、遠野から車で1時間半ほど東へ行った大槌町という所です。

大槌町は、3.11の津波で壊滅的な被害を受けた町の一つで、大槌駅を含む広大な市街地が更地となっていました。

昨年末の気仙沼もそうでしたが、街中のがれきは既にほとんどが撤去されていて、よくイメージされる“がれき撤去”作業は、少なくとも表向きは、終わっているように見えました。

ただ、ボランティアの仕事が無いかというと、全然そんなことはなくて、重機では困難な作業、人の手が必要な作業は、まだまだ残っています。

我々が今回やらせてもらったのは、がれきの一時保管場所として使われた更地を、公園として復活させるためのゴミ拾い。地味ですが、意外と時間の掛かる作業で、大人20人掛かりでも1日では終わりませんでした。がれきは撤去されているものの、細かいガラス片やクギなどが大量に散らばっているためです。

復興商店街
大槌町の「福幸きらり商店街」。

大槌町には、復興商店街や仮設食堂があります。今回、昼食は「げんちゃん」でお好み焼きとコロッケを食べました。また、帰り掛けに復興商店街にも寄りました。

復興商店街のすぐ裏には、津波で被災した大槌北小学校、大槌中学校があります。きれいに片付けられていましたが、高台に移転するため、この校舎は廃校となるそうです。中を覗くと、天井まで泥にまみれた生々しい様子がうかがえました。

大槌北小学校
津波の痕跡が今も残る校舎。

現地の人曰く、「まだ復興までほど遠い現状を、見て・伝えて欲しい」とのこと。「マスコミは、きれいな話ばかり取り上げて、被災者の現状を正しく伝えてくれない」と言います。

月日が経ってボランティア熱が冷めてしまった今、被災地と繋がりを持って、的確な情報を伝達することが求められています。

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投稿日時

2012年05月07日


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