このカテゴリの別ページへ
飯山温泉の元湯旅館(厚木市)に泊まった
飯山温泉の元湯旅館(厚木市)に泊まった
家族旅行で厚木市にある飯山温泉に行ってきました。
飯山温泉は、本厚木駅から送迎バスでアクセスできる都心に近い温泉郷です。「東京の近場に、こんな温泉があったのか」と思わせる、まさに隠れた温泉郷で、都心からなら箱根の約半分の時間で行くことができます。
東京のベッドタウンである本厚木駅を出発した送迎バスは、ぐんぐん山の中へ入っていき、気づいたら山に囲まれた鄙びた風景になっていました。温泉街というほどの街は形成されておらず、山間にぽつぽつと温泉旅館が並んでいる程度です。
今回宿泊したのは、「元湯旅館」。幹線道路からは、少し細道を下った小鮎川沿いにあります。立派な門構えの前には、巨大なたぬきの像が建っていました。元湯旅館では、「たぬき」が一つのテーマになっていて、敷地内でたびたび登場します。
正門を抜けると、植栽に囲まれた美しい庭園が広がります。元湯旅館は、いくつもの“離れ”が合わさった構造になっていて、旅館の敷地内でありながら、まるで家々が建ち並ぶ町のようです。飯山温泉では、最大規模の旅館とのこと。
敷地全体が周囲より低くなっていることもあり、街や道路の喧騒から隔離されていて、非常に静かな空間になっています。まさに、隠れ家という言葉がぴったりです。
本館で受付をしたら、部屋へ案内されます。各部屋は離れているため、一度本館の建物を出て、外の通路を歩いていきます。
ちなみに、あちこちに建つたぬきの像ですが、これらは、元湯旅館に伝わる「たぬき伝説」に由来しています。詳しくは、公式サイトに記載がありますが、かつて娘を亡くしたタニシ捕りが、たぬきの導きによって温泉を掘り当てたという話だそうです。
各部屋や大浴場が別々の建物になっているため、やや移動が面倒ですが、灯りに照らされた水路や池の脇を歩くのも乙なものです。お散歩気分で敷地内を散策するのも楽しいかもしれません。
通されたのは、「伊吹の間」というお部屋。2階建ての2階にあり、急な階段が高齢者にはやや不安ですが、部屋はかなり広かったです。
16畳くらいの居間と広縁のほか、8畳くらいの部屋が別に付いていました。家族4人で泊まりましたが、けっこう広々と過ごせました。
広縁からは、そばを流れる小鮎川を眺めることができます。小鮎川は、元湯旅館のそばでちょうど蛇行していて、宿を囲むように川が流れています。5月なので、ちょうど鯉のぼりが出ていました。
部屋に居ると、山に響く生き物の声と川の音だけが静かに聞こえてきます。都心至近の場所で、これだけの自然に囲まれて過ごせるのは贅沢だと思います。
元湯旅館のすぐ近くを流れる小鮎川には、徒歩で降りることができます。川に沿って舗装路が伸びていたので、祖父母を連れて散歩に出かけました。
小鮎川の様子を見ていると、どこからかカルガモの群れが集まってきました。どうやら餌付けされているらしく、川の中に撒かれた餌を食べに来ているようでした。
人間がかなり接近しても逃げることはなく、かなり人に慣れている様子でした。
元湯旅館では、2003年に温泉の掘削を行い、全国でもトップレベルの強アルカリ泉が湧出し、「美人の湯」として話題になったそうです。
男湯と女湯は時間によって入れ替わりますので、どちらのお風呂にも入浴できます。このうち「たぬき風呂」と名付けられた浴場には、たくさんのたぬきの置物が並び、独特の雰囲気を醸し出していました。
元湯旅館は、もとは料亭だったらしく、料理も格別です。敷地内には、宴会場として利用できる大広間もあり、家族客向けには、個室も用意されています。
丹沢の山の幸と、相模湾の海の幸を使った新鮮な食材が豊富に使われ、夏は鮎料理も人気だそうです。
都心から約1時間で、山里を旅した気分になれる飯山温泉 元湯旅館は、何度もリピートしたくなる素敵なお宿でした。
- 投稿日時
-
2017年05月02日
こちらもオススメです(旅行記)
- このカテゴリの目次