川崎工場夜景 旅行・観光ガイド ブログ
東扇島の夜景 川崎マリエン・東扇島東公園
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川崎市の工場夜景
川崎市川崎区の臨海部には、24時間稼働し続ける工業地帯が広がっていて、近年「工場夜景」が注目されています。特に、羽田空港と多摩川を隔てた向かいにある浮島町には、石油コンビナートが集中し、夜間早朝も、煌々と明かりが灯っています。
今回は、空気が澄んでいて夜景撮影に適しているといわれる冬の夜~早朝に掛けて、川崎の京浜工業地帯で撮影に挑みました。
東扇島
JR川崎駅の東口から、駅前通りを直進し、そのまま富士見通りを道なりに進むと、最初の人工島である千鳥町に入ります。千鳥町には、化学工場が建ち並んでいるほか、東京電力の川崎火力発電所も立地し、島全体が工業用地となっています。
千鳥町から先、道路は海底トンネルに通じ、海を越えた先には、今回の目的地である「東扇島」があります。東扇島は、主に物流拠点となる倉庫群が集中する人工島。なんと、ここ一島で、神奈川県における半分の食品貯蔵能力を有しているそうです。
倉庫群が大部分を占めるため、夜景的には“おとなしい”東扇島ですが、運河を挟んだ対岸には、化学工場の多い千鳥町と、石油コンビナートが並ぶ浮島町があり、その光景を眺めることができます。
東扇島東公園
川崎駅から川崎市バスの川05系統「東扇島循環」に乗車し、「東扇島東公園前」で下車。東扇島東公園は、人工砂浜(「かわさきの浜」)や、都市部では珍しい広々としたバーベキュー施設など、休日家族連れのレジャーで賑わう公園です。一方で、京浜運河に面した立地のため、夜景撮影に最適なスポットでもあります。
公園は、夜になると海岸線がライトアップされ、ウッドデッキ(「潮風デッキ」)が夜の闇に映えます。繁華街から離れた場所のため、休日夜は人が少なく、撮影に集中したい人には良い雰囲気かもしれません。
対岸に見えるのは、浮島の石油コンビナート群です。浮島町には、東燃ゼネラル石油の川崎工場があり、輸入原油の精製、石油製品の製造が行われています。工場は24時間稼働しており、オイルタンクや排煙が照明に照らし出されていました。
鉄塔の上で揺らめく炎は、フレアスタックと呼ばれるもので、精製の過程で発生したメタンガスなどを、燃焼によって無害化しているのだそうです。フレアスタックの炎は、海面にもよく写り込み、工場夜景をより一層美しく魅せています。
この日のフレアスタックは少なめ。普段は、もっと多くの場所で炎が上がっているのを確認できるのだと、同行者の友人が話していました。
白い光で照らされている一角がありました。位置関係から推察すると、恐らく、浮島ジャンクションがある辺りでしょうか。羽田空港方面の首都高湾岸線と、木更津方面の東京湾アクアラインが合流している場所です。工場とは違って照明はシンプルで、静かな印象を受けます。
川崎マリエン
東扇島東公園での撮影を終え、次の撮影地、川崎マリエンへ向かいました。川崎マリエンは、正式名称を「川崎市港湾振興会館」といい、市民が川崎港に親しんでもらうための振興施設です。東扇島中公園が併設されており、展望室があるタワー棟と、テニスコートやバーベキュー場といった屋外施設を備えています。展望室は、夜9時まで営業していて、絶好の夜景スポットとなっています。
- 川崎マリエンの展望台は無料で利用できる。
東公園から川崎マリエンまでは、徒歩でおよそ20分です。地図上で見ると、随分近く見えますが、一区画当たりの距離が相当長いんですね。夕食がまだだったので、お腹も空いて、疲労が倍増。「マリエンに着いたら何か食べよう」という一心で歩いていました。
しかし、残念ながら、マリエンのタワー棟にあると思っていたスカイレストランは休業中。周囲に飲食店はあるはずもなく、泣く泣く入口のファミマで軽食を買って空腹を満たしました。
川崎マリエンは、入場無料のため、自由に出入りすることができます。訪問時は夜だったためか、館内は閑散としていて、係員の姿も見られませんでした。
タワー棟の展望室までは、エレベーターを利用します。展望室はタワー棟の10Fで、地上51メートルの高さになります。
川崎マリエンの展望室は回廊になっていて、360°各方面の景色を眺めることができます。また、羽田空港方面をよく見ると、倉庫群の向こう側に、オレンジ色に輝く東京タワーの姿を捉えることができます。
東扇島が倉庫群の島であるため、全体的に夜景は地味な印象です。倉庫の合間から透けて見える扇島や浮島の煌々とした石油コンビナートに心がときめきます。
高速道路を隔てて向こう側に見える円筒形のタンク群は、東亜石油の石油タンクです。オレンジ色の照明に照らされて、なんだか綺麗です。
海の方を眺めると、港に自動車運搬船の姿がありました。NYK Line(日本郵船)の「SENTOSA LEADER」という大型の自動車専用船です。全長約180メートル、約5万2千トンの巨体に、5千台以上の自動車を積載可能とのこと。
船の前には、積み込み待ちの自動車がびっしり並んでいました。輸出用でしょうか。
- 探索日
- 2014/03/08 - 09
このレポートには、nokinoshi氏 からご提供いただいた写真が含まれています。
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