御蔵島 旅行・観光ガイド ブログ
御蔵島への行き方 三宅島からのヘリコプター
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御蔵島について
御蔵島は、都心から南へ約200kmの地点に位置する伊豆諸島の島です。周囲17km、面積は20.5平方kmで、島全域が豊かな森林で覆われています。
近年、エコツーリズムで注目を集めており、島の大半を占める貴重な原生林や、周辺海域に集まるイルカの群れを目的として、多くの観光客が訪れます。
都心からのアクセスは、竹芝からの客船か、東京愛らんどシャトル(ヘリコプター)が利用できます。
客船の所要時間は、およそ7時間半。かつては東京直通の船が無く、三宅島で連絡船「えびね丸」に乗り換えていたそうですが、2000年の三宅島噴火以降、東京からの客船が、そのまま寄港するようになりました。
注意点としては、客船の就航率。御蔵島には港が一箇所しかなく、外海に突き出した無防備な岸壁があるだけなので、海況によっては、船が着岸できないことがあります。年間を通した客船の就航率は6割を下回り、1~2月にいたっては、2割を下回ることもあるほどです。
このため、ほとんどの場合、客船は御蔵島への寄港を「条件付き就航」としています。これは、「出航時に御蔵島に着岸できるか断定できないが、それを承知の上で乗船してください」という意味です。着岸できなければ終点の八丈島へ、復路もダメだったら、そのまま竹芝へ戻されます(その場合、運賃は払い戻されます)。客船で御蔵島へ渡る場合は、この賭けに運命を任せることになります。
- ここを左折すると三宅島ヘリポートがある。
御蔵島へ渡る方法は、他にもあります。それが、お馴染み「東京愛らんどシャトル」(ヘリコプター)です。
「確実に御蔵島へ渡りたい」場合によく使われるのが、八丈島からの便です。八丈島には、羽田から全日空が一日3便飛んでいて、同じ空港内で愛らんどシャトルに乗り換え可能です。よほどの悪天候でない限りは欠航がなく、安定して運行されている路線です。
もう一つ、よく使われるのが、大島から三宅島を経由する便です。ジェット船などもあり、比較的交通の便がよい大島から三宅島、御蔵島と、2島乗り継ぐ形になります。東京~大島の交通手段次第では、八丈島経由よりだいぶ安上がりにできそうです。
三宅島ヘリポート
- 三宅島ヘリポートのターミナルビル。
私が今回利用したのは、前述のいずれのルートでもなく、調布飛行場から三宅島へ渡り、三宅島から愛らんどシャトルを利用する方法でした。
三宅島空港とヘリポートが、ほぼ島の真反対に位置している点に注意が必要です(最短ルートでも11kmある)。村営の路線バスで辛うじて乗り換えられます。
- まずは受付。予約番号を伝え、荷物を計量する。
私は今回、ネット予約を利用してクレジットカード決済したので、受付ではその予約番号を伝えます。とっさに番号を聞かれても慌ててしまうので、事前にどこかにメモしておくといいですね。
その後、荷物を計量。超過分の料金を支払います。
- 保安検査を行う。
乗客が一通り揃ったら、保安検査が始まります。狭いスペースながらも、通常の空港と同じように、金属探知機検査と手荷物検査があります。検査が終わったら、隣の部屋で待機します。
御蔵島行きヘリコプターに搭乗
いよいよ搭乗です。基本的に席は自由なので、先に乗り込めば好きな席が選べます。この時は、八丈島まで乗り継ぐ人がいたため、優先的に搭乗していました。
私は2番目に乗り込み、進行方向右側の窓際を陣取りました。ヘリコプターが御蔵島の北西から進入すると予想し、右側であれば、島の全景が撮影できると考えていたのです。
- 着席後すぐシートベルトの着用を促される。
離陸したヘリコプターは、三宅島の海岸線をぐるりと周回し、三宅島空港の上空あたりから、徐々に三宅島を離れていきました。この時、御蔵島はヘリの真正面にありました。
三宅島~御蔵島は、ヘリだとわずか10分の距離なので、あっという間です。
- 御蔵島の集落が確認できる。
御蔵島に着陸
御蔵島の全景を撮影しようと狙っていましたが、残念ながら、ヘリコプターは御蔵島の集落めがけて一直線で飛行し、御蔵島港の上空あたりでようやく左に旋回しました。右側を陣取っていたのは正解でしたが、島の全景を撮影するチャンスはありませんでした。
しかし、上空から見る御蔵島は、なかなかの迫力で、特に絶壁の直下に造られている御蔵島港は興味深いです。また、集落全体が、山の中腹あたりにへばりつくように密集していて、地形的な面白さがあります。
- 御蔵島ヘリポートに降下。
愛らんどシャトルは、定刻通りに御蔵島へリポートに着陸。乗客はいったんヘリから離れ、預けた荷物を受け取るまで待ちます。
- ヘリから降りて、ヘリポート脇で待つ。
荷物を取り出し、御蔵島からの乗客を乗せ終えると、ヘリは間もなく離陸。あっという間に飛び去っていきました。
三宅島行きヘリコプター(翌日撮影)
これは、翌日撮影したものですが、八丈島から飛来した愛らんどシャトルが、三宅島へ向けて飛び立つ様子です。その日の風向きによって、飛行ルートは変わるそうです。
- 八丈島から来た愛らんどシャトル。
- 三宅島へ向けて飛び去るヘリコプター。
御蔵島ヘリポート
ヘリポートは集落の外れにあるため、一日2便の発着時以外は、ひっそりと静寂に包まれています。高台に位置しているため、とても眺めが良いです。
- 御蔵島ヘリポートのターミナルビル。
ヘリポートの下には、倉庫のようなスペースがありました。後で島の人に聞いたところ、島の特産品であるつげ細工と、天然水「御蔵の源水」の工場になっているとのことです。
- ヘリポートの下は特産品の工場と倉庫になっている。
また、ヘリポートの隣には墓地が広がっています。そういえば、青ヶ島もそうでしたね。これも島の人に聞いた話ですが、御蔵島には火葬施設が無いため、基本的に“土葬”だそうです。
- 探索日
- 2014/04/27 - 30
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