土合駅(上越線の地下駅) 旅行・観光ガイド ブログ
土合駅へのアクセス(越後湯沢から上越線)・清水トンネル
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土合駅とは
地下トンネル内にホームがあることで有名な上越線の土合(どあい)駅に行ってきました。
土合駅は、群馬県みなかみ町にあり、ほぼ群馬・新潟県境に位置しています。清水トンネルの群馬側出口のすぐそばです。
地下トンネルというと地下鉄の駅を想像しますが、土合駅は、山越えのために造られた「新清水トンネル」の途中にある駅で、都市の地下鉄とは全く異なった雰囲気です。
土合駅が注目を集める理由は、その高低差にあります。
元々土合駅は地上駅でしたが、1967年に新清水トンネルが開通し、上越線が複線化。上り線は従来の清水トンネル、下り線は新清水トンネルを通るようになります。新清水トンネルは、もとあった土合駅のホームからみて、はるか地下を走る構造のため、下り線ホームが極端に離れた場所にできてしまったわけです。
駅舎と上り線ホームは、現在も地上にあり、上り線と下り線の高低差は約81メートル。日本一の高低差を誇っています。
ちなみに、東京で最も深いと言われる大江戸線の六本木駅でさえ、地上から約40メートルですから、その凄まじさが分かると思います。
土合駅に向かう
実は、6年前の9月にも一度訪れたことがあり、今回で2回目の訪問になります。前回は、4~5時間掛けて普通列車を乗り継ぐ行程でしたが、今回は、贅沢に新幹線を利用し、越後湯沢駅で上越線に乗り換えるルートを採りました。越後湯沢から土合までは4駅で、所要時間は約25分です。
2月ということで、越後湯沢周辺は分厚い雪に覆われていました。外はかなり寒いです。
- 越後湯沢までは、上越新幹線を利用。
この区間を走る普通列車は、1時間に1本にも満たない閑散ダイヤのため、訪れる際には注意が必要です。今回は、越後湯沢駅12:00発の水上行きに乗車しました。
- 越後湯沢駅の在来線乗り場
ほとんどの乗客が新潟やほくほく線方面に向かうため、水上行きの列車には乗客の姿がほとんどありません。在来線乗り場も、新幹線の到着時間帯以外は閑散としています。
松川ループ線(松川トンネル)
越後中里駅を過ぎると、魚野川を渡り、列車は松川トンネルに入ります。この区間は、元々単線で整備されたため、トンネルが上下線で分かれています。
- 越後中里駅。
上り線のトンネルは、通称「松川ループ線」と呼ばれており、地図で見ると、トンネルが大きな円を描いていることが分かります。上り線は、ループを描きながら20‰の勾配を上り、ここで高度を稼ぎます。
運転席の窓を覗くと、大きく右へカーブしながら、坂を上っていく様子が分かりました。
松川トンネルを抜けると、上下線の併走区間となり、まもなく土樽駅に到着です。
土樽駅は、山間にある無人駅です。かつては駅前にスキー場もあったようですが、現在は廃止されて何もありません。周囲に人家もほとんど無く、水力発電所(東京発電土樽発電所)が近くにあるくらいでしょうか。
清水トンネル
土樽駅を出ると、再び上下線が別れ、魚野川を渡ります。上下線とも、川を渡るとすぐにトンネルに入ります。上り線側は「清水トンネル」、下り線側は「新清水トンネル」です。土合駅の地下ホームがあるのは、右手に見える新清水トンネルの途中になります。
上り線が走る清水トンネルは、この区間で並行するトンネルの中で最も古いトンネルです。1931年に開通したこのトンネルにより、関東と新潟県が最短ルートで結ばれました。全長約9.7kmあり、谷川岳の中腹を一直線に貫いています。
清水トンネルは単線のトンネルですが、途中、列車交換のために複線化されている箇所があります。ここは「茂倉信号場」と呼ばれ、単線時代に上下線の行き違いに使われていたそうです。現在も除雪車両の留置等に使われるのだとか。
清水トンネルを抜けると、まもなく土合駅です。
6年前に来た時に比べると、ホームが舗装されていたり、ステンレスの真新しい柵が付いていたりして、見違えるほど綺麗になっていました。
- 探索日
- 2014/02/11
このレポートには、さば柄氏 ・ nokinoshi氏 からご提供いただいた写真が含まれています。
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